制作年:2025
映像8分50秒
サウンド、4K
Edition 10
中野岳個展「生得の外縁 / Cyclical Periphery」(2025年3月13日(木)〜4月5日(土))にて発表した作品です。
中野岳は1987年生まれ、愛知県を拠点に活動するアーティストです。東京藝術大学・大学院、ドイツのシュトュットガルド国立美術大学で学び、彫刻、映像、パフォーマンスといった多様な作品を国内外で発表してきました。
本展では、中野自身が木工用ボンドを用いて脱皮していく様を題材にした映像作品《脱皮》(2025)を基軸にしたインスタレーションを展開しました。中野は《脱皮》において、人が生まれ持った身体と、外部の環境との境界にある「皮膚」が、外部環境に揉まれ剥がれ落ちていく工程を人工的につくり出し、演じています。
まるで爬虫類のように、全身を象った皮膚を脱いでいく脱皮という行為について「世界との関わりのなかで成長する意思が生まれてくるのだとしたら、皮膚の脱皮という成長の循環は、縁(ふち・えん)を少しずつ広げていく絶え間ない運動なのかもしれない」と述べます。
本作は、《脱皮》の映像作品です。3日間かけて行われた脱皮は、ギャラリーの周りにビジネスホテルが多くあることにちなみ、あるビジネスホテルで撮影されました。過去3回行われた脱皮について、中野は次のように話します。
「制作は日常の一部にすぎないが、自分にとっては前向きになるための貴重な手段である。結果的として〈脱皮〉は、そうした制作の役割を象徴する行為になったと思う。しかし、繰り返す中で気づいたのは、成長することが手段ではなく、時には制作そのものの目標となり得るということ。それは、生活の不安定さと響き合いながらも、制作を通じて整理され、形となる過程の中ではじめて実感できることであった。
こうして残された脱皮の痕跡は、目には見えない内面の変化を記憶し、自身自身に内省を促す触媒のような存在ともなっている。それらの痕跡があるおかげで、足踏みしているように思える時でも、ほんの少しは前に進めていると感じる」。
【ご注意事項】
※USBに入れてのお渡しとなります
※エディションナンバーはお選びいただけません
【お届け時期】
会期終了後、4月中旬頃の発送となります。
●Artist Profile
中野 岳 Gaku Nakano
1987年愛知県生まれ。2017年シュトュットガルド国立美術大学ファインアート科ディプロマ課程修了。ポーラ美術振興財団在外研修員としてドイツに滞在したほか、さまざまな国や地域で滞在制作を続ける。主に彫刻やインスタレーション、映像を制作する。他者との協働制作にも重点を置き、地域性や偶然の出来事、出会いなどから生じた興味に基づき、自身の生活環境を反映した表現活動を展開する。現在は名古屋を拠点に活動。
主な個展に、 2015年「Somehow the mosaic looks nice.」(児玉画廊、京都) 20年「Relational Dialogue」(Token Art Center、東京)、 22年「棒馬棒」(gallery N、愛知)、 24年「山を下す」(Token Art Center、東京)ほか。主なグループ展に、 17年「Zufällige Wiedergabe」(Galerie Interart, Stuttgart、ドイツ) 、 18年「Rezepte für währenddessen und danach」(Neuer Kunstverein Aschaffenburg、ドイツ)、 23年「TUULETUS! taide-tunne-urheilu」(Lapua Art Museum、フィンランド)など。
Born in Aichi Prefecture in 1987, Gaku Nakano completed the Diploma program in Fine Arts at the Stuttgart State Academy of Art and Design in 2017. He has spent time in Germany as a recipient of the Pola Art Foundation’s Overseas Research Fellowship and continues to engage in residency-based art production in various countries and regions.
Nakano primarily works in sculpture, installation, and video, while also placing significant emphasis on collaborative projects with others. His artistic practice reflects his own living environment, often emerging from regional characteristics, chance occurrences, and encounters. Currently, he is based in Nagoya, Japan.
Selected Solo Exhibitions:
2015 Somehow the mosaic looks nice. (Kodama Gallery, Kyoto)
2020 Relational Dialogue (Token Art Center, Tokyo)
2022 Stick horse stick (gallery N, Aichi)
2024 Bringing the mountain down (Token Art Center, Tokyo)
Selected Group Exhibitions:
2017 Zufällige Wiedergabe (Galerie Interart, Stuttgart, Germany)
2018 Rezepte für währenddessen und danach (Neuer Kunstverein Aschaffenburg, Germany)
2023 TUULETUS! taide-tunne-urheilu (Lapua Art Museum, Finland)
Exhibition Overview
https://www.kohtoh-gallery.com/exhibition/cyclical-periphery