SOLD OUT
制作年:2025
素材:木製パネル、紙、鉛筆、水彩色鉛筆、額(Artist Framed)
サイズ :278×278×43mm
越智康貴個展「肉体の學校」(2025年5月22日〜6月8日)にて発表した作品です。
越智は1989年生まれ。文化服装学院を卒業後、2011年にフラワーショップ〈DILIGENCE PARLOUR〉を開業。現在はフローリストのほか写真、文章、占いといった分野でも活躍しています。
本展は越智にとって初個展となります。本展のタイトル「肉体の學校」には、「肉体を学び、意識に主体性を取り戻す」という考えが込められています。
それは、社会の基準に偏った自己評価から距離を置き、「自分自身」の存在そのものに価値を見出す視点が重要なのだということを企図します。越智にとって作品とは、感情の発露である以上に、いまを生きる人々への静かな願いを込めた祈りなのです。
本展では、越智が花や言葉を通して育んできたものの見方や世界との関わり方を基盤に、視覚芸術という新たな領域で、自らの思考と感覚を静かに掘り下げました。さまざまな技法で表現されたこれらの作品群は、見る者へ「自分自身が何を感じ求めているか」を真に問うことを促します。
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アーティスト・ステートメント
「自己肯定感」、「自分を大切に」、「人と比べない」、そんなセリフが聞こえてきます。その度に、その前段階のことを考えます。
心は見えない世界だと思われているけれど、“自分が主体”という世界観であれば、実際には心の方が見え(実際に知覚でき)、体の方は中途半端にしか見えていません(自分の顔も見えず、想像で補っています)。
一般常識で考えると、実際(心)と想像(肉体)は入れ替わっています。つまり、実際としての肉体に、想像としての心になってしまっています。
他者や社会という概念からの視点を中心にしているため、自分自身にとっても心というものは不可視に思えているのだと思います。
けれど自分が世界を見ている時、世界を見るという意識が働いている時には、世界が自分に意識を働かせています(世界=社会ではなくて、言葉通りの"世界")。
社会通念ももちろん大切で、実際に社会というものは存在しているけれど、自分より社会のほうが大きいという感じ方は、すでに古い考えになっているように思えます。
自分らしさを他人からの承認に求めるのではなくて、世界に向けて表現することが必要だと思えます。それによって世界が自分らしさを求めてくるからです。運動には相対性があり、観察されることによって初めて運動が認められるからであり、同時に、相対的な運動は交換可能だからです。
観察と運動は大切な概念です。万物の素材である素粒子は回転していて、素粒子は観察されるとき、存在を確定します。つまり、物事を観察する時、ようやく物事が生まれます。
手のひらの上で独楽を回せば、独楽の360度全体が見えます。自分が回転すれば、世界が回ります。
運動は相対的なので、動いているものと止まっているものは交換可能です。
そして物事を観察する時、自身の意識は、観察している対象物の裏側の中心点にあります。
世界に対して運動する時、世界を観察する時、意識は世界の裏側の中心点にあります。
物理的な肉体とは無関係に。
肉体を学び、意識に主体性を取り戻すことを提案します。
越智康貴
【ご注意事項】
※作品に、写真ではわかりにくかったり見えにくかったりする箇所があるかもしれません。ご質問等ございましたら、メールにてお気兼ねなくご連絡ください。
※額装付きです。
【お届け時期】
会期終了後の発送となります。25年6月下旬以降の発送となります。
●Artist Profile
越智康貴 Ochi Yasutaka
1989年生まれ。花や文章、写真、絵など様々な方法で表現活動を行う。
Born in 1989, he explores creative expression through a variety of media such as flowers, writing, photography, and painting.
Instagram @ochiyasutaka
Exhibition Overview
https://www.kohtoh-gallery.com/exhibition/ochiyasutaka-the-school-of-flesh
※この商品の販売期間は2025年6月1日 12:00 ~ 2025年6月8日 23:59です。
※こちらの価格には消費税が含まれています。
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※この商品は海外配送できる商品です。